moratorium

うってつけの日々

欲。善く。よく。

とてもとても欲張りなので、自分の持てる分よりもいつも多く見積もって、欲しがる癖がある。なんでもとりあえず欲しいし、持ちたい。基本的に自分がよく見えていないので、申告したものを取り込もうとすると、自分を苦しめることになる。もしくは害することになる。悲しきかな、この意地汚さを意識はするけれど、なかなか改善できそうにない。持ってる人を、物を、羨む癖。美しさからは程遠いな。

 

ハーゲンダッツのアイスクリームが好きで、冷蔵庫に常備しておく。一番好きなのはクッキー&クリーム、次にストロベリー、バニラといったところ。ちょっとでもなんでも多く食べたい質なので、普通の大きさのものを買ってきて食後にいただく。そうするともう半分から先は、美味しさより苦痛が先立つようになってしまう。濃厚さ、甘さ、そういったものが吐き気を誘う。精神が欲しがる分をうまく体に収めることができない。このミスマッチはなぜ起こるんだろう。欲しい、のに、自分で持てる、量じゃ、ない。…マルチカップにしとけばいいのにね。

 

いつもいつでも欲しい。でも持ちきれない。足りないのが怖い。

 

天国の住人は、長いお箸でお互いに食べさせあう。
地獄の罪人は、長いお箸で食べられないと泣いている。
欲求に正直に生きることが罪なのだとしたら、やはり人間は存在していることがもう、地獄へのパスポートのようなものよね。
長いお箸で食べられないと泣くよりも、私は手づかみでもなんでも食べたい。
強欲だもの。いつでも持てるより多く、欲しいの。