moratorium

うってつけの日々

いつだって、選びたいのは獣道。

季節と体感の時の流れが、ようやく重なり滑り出したかのよう。いつだって体感は追うばかりで、現実が先に進んでしまうから息が切れてしまうのかも。

 

「マイナスのことばかり言ってると、人が離れますよ」

と、ある人から忠告を受けた。そのあまりの言葉の正しさと距離に身がすくみ、胃が固まってしまった。お腹が空かない。しかし、余計なお世話。耳にタコ。つまらないことを身の内にためてなんておきたくないからすぐに吐く。周囲の人なんて知ったこっちゃない。元からそんなもの、いないようなもの。私は私の世界を守りたい。うきうきとうつうつを一日の中で行ったり来たり。山あり谷ありの重労働で、自業自得でへとへとだわ。

 

2本正しく足があり、2本すとんと腕が生え、両の手にはきっちり5本ずつ可愛い指がついている。目も口も鼻の数も正しくて、胸は大きくいい柔らかさ。背は少しばかり小さいが、異常なほどではない。それだけあれば、きっと十分、この世界で生き抜くことはできる。

思考を捨てよ!その惑わす悪魔を捨てよ。そうすればもう、迷わなくてすむでしょう?一本道を、そのまま正しい歩調で歩いて行ける。スキップも近道も、獣道も、考えることさえしないけれど、それは平和で幸せかもしれない。

だとしたら、私はどうする?

どちらの愚かさを選び、どちらの幸せをかみしめる?